GPSの用語説明
SA(Selective Availability
選択利用性)
GPSは本来、船舶、航空機等の位置決定のためにアメリカ合衆国により開発されたものであるが、現在は軍事機関の管理下にある。
GPS自体の精度は1m以内とも言われており、民間にも利用が解放されている現在、その高精度なデータのゆえに、逆にアメリカ本土への攻撃にも利用されかねない(他国からミサイルを撃ち込まれるなど)。
そのため、米国ではGPSから発信される電波に「わざと」誤ったデータを混ぜ、結果的に受信機側で位置の誤差が出るようにしている・
この誤差の影響は廉価なハンディ機だけではなく、1台何百万円もする測量用のGPSでも同じように受けるが、米軍自身が利用する場合は誤差を解除する暗号を用い、正確な測位ができるようになっている。
単独測位では長時間(3時間以上)測位を続け、そのデータを平均することである程度SAを消去できると言われている。Mac用ソフトGPSyではこの機能を装備している。
また、相対測位では複数の点で同時に観測することにより完全にSAを消去できる。
単独測位・相対測位
単独測位とはGPS受信機1台により位置を求める方法である。
それに対し2台以上の受信機で同時に受信して位置を求めるのが相対測位である。
相対測位には単独測位の発展型ともいえるDPGSと干渉測位がある。
誤差の数値は諸説あるが、単独測位で約100メートル以内、DGPSで約数メートル、干渉測位で数センチ以下である。
航法メッセージ
L1帯(1.5ギガヘルツ)の電波に乗っている信号で、衛星の軌道情報、衛星時計の補正系数など測位に必要な情報が入っている。