(注)このページは長文です。ダイアルアップ接続では電話代がもったいないので、一旦文章とイメージを表示したら、電話を切った後でゆっくり読んでください。
基本的に下の二つ以外、外部へのリンクは張っていませんので、ページ表示後は、ネットサーフィンを楽しんでください。
JW_CADで測量図を描く前に、次のものを用意してください。
上記リスト中、※印の付いているものは、パソコン通信「ニフティーサーブ」の「建築フォーラム(FARCC)」のLIB1で入手することができます。
ニフティサーブでは「建築フォーラム」のほか、土木や写真、Mac・98・DOS/Vなどなど、ここでは書ききれないほど様々なジャンルのフォーラムやパティオ、ホームパーティがあります。
現在インターネットを楽しんでいるあなたの環境に通信ソフトを足すだけで、新たなパソコン通信の世界に飛び込むことができるのです。ぜひ、TRYしてください。
現時点(96/9/18)でのライブラリ情報を以下に示します。
なお、ライブラリ500と405はバグがあります。現在のところ、私の都合上正式版をアップしていませんので、お入用の方は上記ダウンロードページで入手して下さい。
番号 ID 登録日付 バイト 参照 データ名506 VYS03376 96/07/02 3217 367 B KAKUDAI.LZH 部分拡大図表示500 VYS03376 96/06/21 22330 152 B SOKU001.LZH 簡易トラバース計算(軽トラ)477 GBG02035 96/05/12 779876 4926 B JWC203A.LZH JW_CAD 98 V2.03a フルセット版476 GBG02035 96/05/12 785537 3426 B JWCV203A.LZH JW_CAD DOS/V V2.03a フルセット版475 GBG02035 96/05/12 80725 1551 B JWC203A@.LZH JW_CAD 98 V2.03->2.03a 差分474 GBG02035 96/05/12 80612 717 B JWV203A@.LZH JW_CAD /V V2.03->2.03a差分405 VYS03376 96/01/23 7424 440 B 測量外変(逆トラ・面積計算)403 PFG03345 96/01/16 18370 624 B S_UTIL.LZH 外変測量ユーティリティ集(要JGAWK)
\JWC ・・・ JW_CADプログラム本体 | +- \HPGLP ・・・ プロッタエミュレータプログラム | +- \RSWAP ・・・ メモリ管理プログラム | +- \ZUKEI_11 ・・・ JW_CAD図形ファイル | +- \UTL ・・・ 外部変形のバッチファイルをここに置きます。 | +- \AWK ・・・ 外部変形のAWKスクリプト | +- \FONT ・・・ 袋文字のフォント |
データの収集や計算といっても特に変わったことをするわけではありません。皆さんがいつもされいる測量→コンピュータ上での計算、をするわけですが、ここで特に必要なのは座標データです。
座標データの取り出し方は以下に大別することができます。
次に座標ファイルのファイルフォーマットを示します。
ファイル形式は、MS−DOSのテキストファイルで、拡張子は何でもいいです。
不使用 | 点名 | X座標 | Y座標 | Z座標(不使用) |
1 | T-1 | 123.456 | 789.012 | 0.000 |
データの区切りには、必ずカンマ(,)を入れてください。具体的には、
1,T-1, 123.456, 789.012, 0.000
2,T-2, 222.222, 333.333, 0.000
のようになります。
さて、いよいよJW_CADを起動しての作業です。
JW_CADを起動したら、まず白紙のままの状態でファイルを保存してください。これは、後述の座標系設定"S_PRO"でユーティリティが図面の座標系を保存する時に必要になってくるからです。
ファイルを保存したら、「外部変形」メニューから"S_PRO.BAT"を呼び出します。以下に手順を示します。
(注 ファイルを保存しないで"S_PRO.BAT"を実行すると、以前の座標系データが上書きされます)
既知点指示という表示が出たら、画面上の点をクリックします。 この点の座標に基づいて、以後の座標プロット等の処理がされるので、図面のバランスを考えて指示して下さい。 | |
次に「既知点X座標指定」と表示されるので、X座標を数値で入力します。Y座標も同様にします。 処理が正常に処理されると、「座標ファイルを保存しました」というメッセージが表示されます。 |
次は、2.で用意した座標ファイルの取込みです。
起動するバッチファイルは"XY_IN1.BAT"か"XY_IN2.BAT"ですが、その違いは"XY_IN1.BAT"がファイル名を直接指定して読込むのに対し、"XY_IN2.BAT"は外部エディタを使用して取込むようになっています。
より確実に取込むためには、"XY_IN2.BAT"でファイルの内容を確認しながらの方がいいでしょう。
エディタはMIFESやVZのようなDOS用の市販のエディタでも、DOSに付属しているSEDITでも構いません。(自分の使用するエディタに合わせて"XY_IN2.BAT"を書き換えてください)
"XY_IN2.BAT"を起動すると、作業ファイルとして"XY.TXT"の新規ファイルでエディタが起動されます。VZの場合、「新規作成/Yes」で編集に入ってください。
エディタ上では、当然何もない新規の編集になりますので、2.で用意した座標ファイルを挿入します。(VZの場合、ファイルメニューの「カーソル位置へ挿入」で既存のファイルを挿入できます)
ファイルを保存してエディタを終了してください。
画地の結線ができると、次は辺長の記入です。
起動するバッチファイルは"HENCYO.BAT"です。
辺長を記入する範囲を聞いてきますので、まず記入したい範囲が入るように左上をクリックします。 | |
選んだ範囲を示す赤い矩形が表示されます。ので次に範囲の右下をそれぞれクリックしてください。 (※この操作は度々出てきますので、覚えておいてください) | |
「範囲確定」を選ぶと、図面上にm単位の辺長が記入されます。図面を拡大して、確認してください。 なお、辺長の文字はレイヤ4に描画されます。 |
これで、だいぶん地積測量図らしくなってきました。次に求積表を作成しましょう。
起動するバッチファイルは"ZHY_MEN.BAT"です。
求積表はうまくできたでしょうか?なかなか1回ではうまくできないかもしれません。
かくいう私も、("ZHY_MEN.BAT"の作者でありながら)1回でちゃんとできた試しがありません。(笑)
求積表を作るまでにちょこちょこと編集してしまうので、文字や線が動いていることが多いです。おかしい、と思ったらまず図面を拡大して調べてみてください。
ここまで来れば、測量図はほぼできたようなもんです。後は細部をちょちょいとメイクアップしてあげましょう。
まず最初は、プロットマークの描画です。なお、プロットマークはニフティサーブにアップロードされていませんので、必要な方は上記ダウンロードページで入手してさい。
プロットマークでは外部変形は使いません。 「変形」→「線記号変形」で「測量1」を選択します。 点に接する線の数によって記号を使い分けます。ここでは、「コーナー」の説明をします。 | |
座標点に接する線を順番にクリックすると○に・のプロットマークが描画されます。 線が消えてしまう場合はエスケープキーを押して、同じ線の違う部分をクリックしてください。 |
ここでちょっと一息いれて、JW_CADのレイヤ機能について触れておきたいと思います。
といのも、JW_CADが非常に優れているCADであると言われている理由の一つに、非常に強力でしかも使いやすいレイヤ機能が挙げられるからです。
既にJW_CADをお使いの方はご存知だと思いますが、JW_CADには16個のレイヤグループにそれぞれ16個のレイヤが含まれる、256層から成っています。さらにレイヤ・レイヤグループとも一つずつに参照・表示・非表示の属性を設定できます。
また、レイヤグループにはそれぞれ縮尺を別々に設定できるので、1枚に最大16種類の縮尺を含んだ図面が作成できるのです。
この機能をうまく使うと、図面を描く能率が上がります。
ここで、私がやっているレイヤグループの使い分けを紹介してみます
グループ | 中身 | 縮尺 |
1 | 座標値を元にしたプロット図と結線(下絵) | 1/250 |
2 | 1をコピーしたものに辺長を記入(出力用) | 1/250 |
3 | 準拠点図や方位などのシンボル | 1/50 |
4 | 2で見にくい部分の拡大図 | 1/100 |
5 | 求積表などの文字情報 | 1/250 |
6 | 2が大きい場合、縮尺を変えて | 1/500 |
F | 図枠、所在・申請人欄など | 1/1 |
以上のようにレイヤグループを使い分けると編集にも便利で、必要に応じてプロッタに出力しない部分を隠したりできます。しかしその反面、みだりにグループを多用するとかえって混乱してしまう諸刃の剣です。
分かりやすくするために、レイヤやグループに名前を付けておくと便利です。
次は部分拡大図です。こっちは外部変形で"拡大図.BAT"を使います。
ここでは、上で説明したレイヤグループの使い分けの応用です。
"HENCYO.BAT"と同様に拡大したい範囲を選びます。 そして、拡大図の出力位置と、出力したいレイヤグループを指定します。 なお、拡大図は指定したレイヤグループの縮尺に応じて描画されますので、元図より大きい縮尺のグループを指定すると、逆に縮小図を作ることもできます。 なお、"拡大図.BAT"は、プロットマークなどの円も拡大してします。これらは、「移動」→「数値倍率」で適当に縮小してください。 |
以上で地積測量図はほぼ完成です。
図面はきれいに出来上がりましたでしょうか?
ここでは、補足的にデータリストの作成を説明します。
現在あるのは、"RVS_TRV.BAT"だけです。これは、座標値から角度と距離を逆計算して、プリンタや画面に出力するものです。
使い方は今までのバッチとほぼ同じです。
1.まず、逆計算したい範囲を選択し、
2.次に機械点、後視点をクリックします。
3.出力先は、画面のときは何も入れずに、プリンタのときは"PRN"を、テキストファイルに書き込みたいときはファイル名を指定します。
4.2.で指定した機械点から、後視点をゼロ方向に見た場合の挟角・方向角・水平距離を計算して指定した出力先に出力します。
上記の操作で逆トラバース計算書が作成できます。
最後に
以上で、とりあえずの「JW_CAD活用術(測量編)」の講座を終了します。
なにぶん、急いでまとめたもので説明不足の点も多く、随所に分かり難い所や表記の間違っている所があると思います。
また、ここでは紹介していませんが、方位を作図するのに便利なツールや会標シンボルの図形などがありますので、今後これらも取り上げたいと思います。
なお、お気づきの点や質問等がございましたら、遠慮なく私宛てにメールをお送りください。質問の場合、差し支えなければ、JW_CADのデータファイルや座標ファイルをLHA圧縮して添付していただければ、回答に役立ちます。
質問が集まれば、いずれ「JW_CADのFAQコーナー」も開設したいと考えています。その際には皆さんの質問を取り上げたいと思いますので、差し支えのある方は「匿名希望」等とお書き添え下さい。メールの宛先は、wat@mxs.meshnet.or.jpです。
以下の内容は、私が実際に使っているバッチファイルなどの内容です。参考までに掲載しておきます。
----------------- JWC.BAT ----------------------FPADD A:\FEP\JWCset awkpath=b:\jwc\_utl\awk\mouse /P1B:CD \JWCA:\DOS\SPEED.EXE R0 9600 B8 S2 PE NONEB:\jwc\RSWAP\RSWAP -DA:\ -N30 -N3F -NC5JW_CAD -B600 -S300 -E1 -L %1 %2B:\jwc\RSWAP\RSWAP -RREM CD \mouse offfpadd /uset awkpath=----------------------------------------------------------------- A:\FEP\JWC ------------------DEVICE=A:\FEP\ATOK7A.SYS /D=A:\FEP\ATOK7l.DICDEVICE=A:\FEP\ATOK7B.SYSDEVICE=A:\DOS\RSDRV.SYSDEVICE=A:\DOS\PRINT.SYS-----------------------------------------------※ 私の作成した"WAT_UTL.LZH"のバッチファイルでは、環境変数AWKPATHを参照してスクリプトを実行するようにしてあります。
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